問い詰めるのは、野暮ってものよ。オトナの粋なノリと嘘
初めましての時、つい聞いてしまうことってある。
日本なら年齢、仕事、住まい、結婚の有無、あたりかな。 でもそれは、画一的な生き方をしている人の中でしか成り立たない会話で、ちっともセクシーじゃないって思った。
先日の出来事。
西麻布のフレンチにて行われた会食で、たまたま同じテーブルになった、なんだかスマートに遊ぶのがとても似合いそうな紳士がやってきた。その隣には美女を連れて。はて、でも似ていない。…?
「僕の娘です、血は繋がってないけど」おお…なるほど、そういうことか。きっと遊び人だから、そりゃ浮いた話も多かっただろうしなぁ(失礼)。
すると、もう一人、また一人、さらに一人と美女が3人。おやおや???「全員僕の娘です。全員血は繋がってないけど。」はて????
「あの、あなたたちは、どういうご関係で…?」と喉元まで出かかって、ようやく気付いた。これはいろいろ冗談が混ざっている。←だから、遅いって。
どうやったら娘になれますか?とか、早い段階でわざと大真面目に聞いたりすれば良かった。。
相手の言うことを杓子定規に切り返すと、正直全然面白くない。相手の言っていることか嘘か真か、真実を突き詰めようとしないこと。そりゃさ、仕事なら嘘はいけないよ。でもね。会話は仕事じゃないんだから。化かし化かされ、オトナの言葉遊びを楽しむ気概が必要だってもんだ!
その後に会った人も、やたら芸能人ふうだったので、「芸能関係ですか?それかスポーツ関係とか」と言ったら顔色一つ変えずに「スポーツ系芸能人です」って返された。て、テキトー!!しかしあまりに動じなさすぎて一緒信じかけてしまった…。
仕事は誠実で真面目。それでも遊びが入れば、どこかゆるく時にアダっぽく。さすれば相手に対してきっと「よくわからなさ」が醸す魅力も増すし、ぐっとセクシーになると思うのだ。
聞かれた質問に元気で明るく「はい!○○です!」と答えるのは、スクール水着並みに色気がない気がしています…。
さて、これからはセクシーな切り返しを見つけてみよ。
余談:
正直に聞きすぎるのは、あまりよくない。でも、仕事の共通点とか年齢が近いとかで、ぐっと距離を近づけるのも、これまたほんと。だから、その場その場で、バランス感を持って柔軟に臨めるオトナでありたいね。教科書には書いてない、そんな粋とノリと遊びが欲しい。
ほんとうに面白いことは、google先生は教えてくれない。
最近、しばしば肝に銘じなければ、ということがあって。
人を驚かせたり、なるほど!と膝を打ったり、楽しませたりする話のネタやヒントは、検索では探せなくて、生の会話の中にあるから、もっとアンテナを張らなければ!と感じている。
どうしてもわたしたちは何か困ったことがあると、検索エンジンにすぐ打って探したり、ハッシュタグをつけて検索する癖がどうにも、ここ数年加速しているように感じている(例に漏れずもちろん私も)。
それでも、なんだか心の底からつまらないなあ、と最近思ってきた。
人を感心させるのは、それはそういう角度で見るのか!と視点にはっとさせられることだったりするし、
人を楽しませるのは、それをそれになぞらえて表現しちゃうの!?という意外性やクリエイティビティある比喩や例えだったりするし、
人を驚かせるのは、ガイドブックや検索の1位〜10位には決して入ってこないような「裏ネタ」だったりする。
たとえば行ったことあることや出会った人、それらを観光ガイドやインタビュー記事で「知ったふう」に語ったって、ちっとも面白くない。もちろん、その大前提として基本知識は知っている、ということにはなってくるけども。
そのひとや物事のまさに「生」が感じられるシーンや言葉とか、キラキラなメディアには出てこないような泥臭い一面とか、きっと人間はそんな「凹凸」に惹かれるんだと思っている。
基本の教養は本や新聞やマスメディアでもちろん、抑える。そしてそこからは、自分の感性をフルにつかって、会話や時間を楽しむためのエッセンスを日々吸収していくこと。それはきっと、毎日を丁寧に味わうことにつながっている、のかもしれない。
「その場にいるだけで人を楽しませる人」になる。
取引先の女性で、パワフルすぎる魅力溢れる人が、いる。
先日もその人との打ち合わせだったので、取材気分でその人のテクニックを盗もうとアンテナを張ってチェックしてきました。
どんな人かというと、
・常におしゃれ。髪型も一手間かけた抜け感あるヘア。靴、バッグ、イヤリングなどの小物がいちいち洒落ている(きっとインポートの一点ものなんだろうと思う色使い、デザイン。)キラキラしたりグリッターアイテムも似合う。
・その人がいるだけで雰囲気が一転。同じチームを海よりも広い宇宙レベルのお母さん的包容力でまとめ、的確な指示を出す。
・常に仕事に本気。妥協を許さないけど柔軟性もある。
・イメージは、全体的に渡辺直美。(笑)
テキパキできる仕事っぷりに加えて、天性のエンターテイナー気質。これは「仕事モテ」間違えないタイプ!!
その日も「昨日も結局朝帰りでしたあはは」と笑い飛ばして打ち合わせに来ていた。
こういうタイプ、自分に絶対ないものだからほんとうらやましい・・・!
そんな人にはなれないかもしれないが、せめてエッセンスだけ盗もうと思ってチェックしてみたのである。
・PCの読み込み中、人差し指を立てて「ではちょっとここで一つ情報提供があります、」とまるで海外バラエティ司会者並みの仕切りっぷり。
➡︎相手との時間を全力で過ごし、少しでも相手に有益な情報を与えようとする姿がもうカッコイイ。必要事項、要件のみの打ち合わせではなく、相手ちゃんと一緒に前向きにがんばろう!というエネルギーは、相手にも伝わるもの。
・資料が足りなくて複数人で見なきゃいけなくなった時も「それでは、力を合わせて、見ましょう!!」との一声。なぜか「そうだ、みんなで力を合わせれば、できる!」(笑)と謎の一体感が生まれる…。
➡︎普通なら「足りなくて申し訳ありません・・・(暗)」。資料が足りないというビジネスではネガティブなシチュエーションでも、そこからの切り返しで、空気は一変させられる。
・ その人のネックレスが素敵で褒めたときに、「ありがとうございます〜、でもこないだ撮影の時に反射して歩くミラーボールみたいになっちゃったんですよ〜(笑)」との切り返し。
➡︎「ありがとうございます」だけで終わらないひと笑い。相手の会話のボールをすごく大切に受け取っているようでさすが、と思う。自分が言いたいことではなく、相手を笑顔にするかどうか、というのがポイント。
きっと本人もおしゃべり大好きタイプだと思うんだけど、こうやって考えると、たった少しのユーモア、ウィットに富んだ切り返しで、こんなにも打ち合わせにワクワクするって素晴らしいなと思うのです。時間があっという間に過ぎるという感覚を久しぶりに覚えました。
一つ一つの仕事にエネルギーを注ぎ込める高い熱量、そして目の前の人を楽しませたいと思えるような人になりたいと思うのでした。また、会えるかな…!
人との距離の近付け方が抜群にうまい人の特徴。
人と距離の取り方が上手い人って、2パターンあるなあって思っていて。
一つ目が、瞬間的に人の心をつかむ第一印象がよいひと。
二つ目が、第一印象にかかわらず、その後ぐっと深いところでつながれるひと。
誰でも彼でもつながれるこの時代、やっぱり必要なのは後者の「濃ゆい縁」がつくれるひとほど、最強なんだなあと感じる。
よそよそしさが流れる空気から、一転して一体感や同志としての空気に変わる瞬間って、ほんとうに人とつながる醍醐味、なのです。
どうやったら、その後者のようなつながりを得られるのか?
それは、どこまで具体的で詳細のシーンや想いを共有できるか、だと思っている。
例えば、こんなこと。
● 趣味の話
「映画」とか、「ピアノ」とか。そのレベルじゃない。
「映画」なら、好きな映画の「名シーンではない何気ないシーンで言う好きなセリフ」とか。
「ピアノ」なら、「好きな作曲家の弾いていて一番気分が上がる箇所」とか。
「音楽(歌手)」なら、「いわゆるメジャーになる前に出していたけど好きだった曲」とか。
● (同世代なら)学生時代の話
部活なら、ポジションでの居場所とか、苦労したこととか。
学生時代の「あるある」(恋話、おもしろ先生、クラス内のヒエラルキー)とか。
その他、やんちゃな同級生の話、お昼休みの変わった過ごし方、流行ったこととか。
レベル的には「あーーーーあったよね、そんなシーン(箇所)。よく覚えてる!!!」と思わず言いたくなる、些細でも言葉に起こすとキラリと光ることたち。本当に好きなら、きっと覚えているだろうこと。
総じて「どこまでマニアックなシーンを共感できるか」。
いわゆる自己紹介の時に、各単語レベルじゃなくて、「細かすぎるモノマネ」みたいな領域まで記憶して表現して、そこで共感しあえるかどうか、が大事なんだと思うのです。
杓子定規的な単語回答じゃなくて、おっここ面白いぞと思ったポイントに気づく感性とか、自分の心に響いた箇所って特にどこなのか、語るほど好きだなーって思う場所がどこで人に伝えるならどういう伝え方ができるのかっていうことを意識することが、この自分の人との共感をうむ引き出しづくりには、大事なのかもしれない。
出来事に感動する。些細なことにも気づく、そしておもしろがる。さらにそれを人と共有する。
その3ステップは、きっとAIにも真似されないし、きっと永久的に続くこと。
そんなことを通じて、人との絆を強めて、距離を縮めていければ、もっと人との関係は強固になり、豊かになる、と思うのです。
日々を細部まで味わいつくして、良いご縁を築いていきたいものです。
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おまけ。
やっぱり恋愛に関することは、どうしたって人との距離を近づける最短距離のような気もする。どれだけキャリア豊富でガッツリ働いている女子だけの会でも、不思議と恋愛の話をもちかけると参加者の表情が一転、鎧を脱いでいくような感覚になるのだ。
それでも、ひねくれているかもしれないけど、できるだけ恋愛トークには頼らず人との絆を築いていけたら、アラサーの会話&人間力としては、◎な気がする。と思うのでした。
自信は過剰すぎるくらいが、いい。
ネガティブよりはポジティブすぎるほうがいい。なぜなら、理由のないポジティブでも、人を笑わせハッピーにすることができるから。
そう。巷で言う「ハッピー野郎」「ハッピーバカ」という言葉をふと思い出して、はて、どういうひとのことを指すのだろう、と考えていたのだけど、いたいた!はたと一人思いついた。担当してくれている美容師さんが、まさにこのタイプなのだ。まさにゆるくリラックスしている雰囲気が魅力の美容師さんなのだが、彼とはどんな話をしていても笑ってしまう。
ついこないだも、もはや使用するのが当たり前になった恋愛の出会い系アプリや、彼女の話になった時の切り返しが、秀逸だった。
「いやあ、何回やっても、マッチングしまくりなんですよー」
(たしかに複数の異性と重複してマッチングすることはあれども、この表現が過剰で笑いを誘う、笑)
「彼女に振られても30分で立ち直りますね。(どうやって?➡︎)30分後に違う女の子にラインします。ストックガールが100人います」
(そもそもメンタル強すぎだし、サブ女子でそんないるなんてありえないけどつい想像しちゃう)
「アプリも試してみてますね。イケメンがアプリをやったらどうなるか、という「やってみた」感覚で」
(そもそも自分のことをイケメンというツワモノがなかなかいないw)
本人が本当にスキルも高くかつちゃんとイケメンのため、リアルとフィクションのギリギリの間を「いや、これは半分嘘だけど半分ほんとなんじゃないか・・」と想像させる楽しさを持っているのがお見事。
ついつい笑ってツッコミしながらそんな話を聞いていて、結局楽しませてもらっている自分がいる。あ、「俺なんて・・・」と皮肉になっているメンズと話すより、ずっといいじゃないか!と思ったんです。
「自信過剰で、しょうがないなあ(笑)」と思わせつつ、その根底には自身のベースとなる自信(彼も、息を吸うようにめちゃくちゃ努力しているひと)もあり、相手のことを楽しませる気持ちもあり、そんな人から生まれる自信過剰トークは、もはや人を幸せにするレベル。
自分の本当の状況はどうであれ、いつでも人を笑わせ、楽しませるハッピー野郎でいたいなあと思うのでした。「自分は世界一の美女でモテモテである!」と、自分に擦り込ませたらできるのかしら。コツ、知りたいなあ(笑)。
「あるある」を引き出してひと笑い。チームのネガティブ空気をユーモアで一掃!
ほとんどの人は、働くことと毎日を切り離せないのではないでしょうか。
それは会社の中だったり、会社にとらわれない組織であったり。チームで働くことは1+1が2にも3にもなる掛け算のような生み出す楽しみもあれば、思ったように進まない、いろんな人の思惑に揺らぐ、そんなネガティブな感情とも決して切り離せないもの。
特に、今日はそんなチームの「ネガティブシーン」を一瞬で”ポジ変え”するトークを。
チームで何かに取り組む時、思ったように進まず、嫌なことや想定外なことに苛立ちを感じることもたくさんあると思う。そういう瞬間って、どうしても一瞬でチームの空気が”停滞する”もの。
でもほんとに一流の人は、そして本当に世の中に価値を生み出す人は、そういう時でもきっと笑いをはさみこむことを考えられる人こそなんだろう。
「◯◯が思ってた方向とが違っていて・・・」
「意図が外れていて、実は進まなくて・・」
➡︎こういうときに「そうなんだ・・・・」と同調したら、状況はそのまま。
(共感は人を安心させるけど、きっとencourageはしないんだな)
だから、こういう時は。
「上司の読みが180度ずれていて失敗してるんだけど、どうフォローしていいのかわからなくて・・」
➡︎恋愛トークに例える
「自分は両思いだと思ってたら、実は自分の知らないところで親友と付き合ってた、みたいな感じですよね~」と切り返してみる。するとついつい「そういうシーン、あるある~!(笑)」と、仕事の話をしつつも違うことと連想して、なんだか楽しいものに見えてきちゃう。
「同僚に根回ししていて握ってたと思ってたら、実は全然違ってて意見覆されて・・・」
➡︎歴史のワンシーンに例える
「小早川~、寝返りおったなー、ここは戦国時代だったんですね(関ヶ原の戦いにかけて)」とか、全く時代を変化させてみる。するとあら不思議。平和な現代の中でも、その現実がまるで全く違うドラマのように見えてくるではないですか・・・!(しかしこれを瞬間で言える知性と教養に完敗である)
そのシーンが自分の知っていたり、名シーンであったり、まるでテレビ番組を見るような「面白がり方」をすることで、思わずチーム全体にシーンを想像する一体感が生まれる。
そして一度面白がったあとは、不思議とまた前向きに走り出そうという意識が高まるもの、な気がするのだ。
ついつい生真面目なわたしもネガティブシーンに陥ったときは「はて、どうしよう・・・・」と沈黙してしまうケースも多いけど。そんな時こそ、一緒に落ち込まず、この状況を一つ上の次元から見て、面白がり、常にチームメンバーの気持ちをアゲる人でありたいなあ。
状況がネガティブな時の振り&切り返しこそ、真価。
誰にでも不調なときはある。体調が悪いときとか、仕事が目一杯溜まっていてしんどいときとか。「いやあもう、話変えないでくれっ!こちとら大変なんじゃ!!!」と鬼気迫る様子で、誰かに話しかけられた時に答える。あるある~。。。だいたい、やったあとちょっぴり反省するものの、なんかまた同じ状況になったら繰り返したりして。
でも、あるとき気づいてしまった。こういう体調が悪いor忙しいという余裕のないときにこそ、粋な切り返しやウィットに富んだ言い回しをしている人がいるということに。
思えば体調不良とか追い詰められている状況って、ほっといたらネガティブな空気を発してしまう。「いらいら」「どよーん」気づけばそんな周りに見えざる灰色の空気が蔓延する。。。
大切なのは、そこにひと笑い、追加できるかどうかなんだな。
例えば。
自分はしばしば体調を崩すんだけども(風邪が流行るといの一番でもらうタイプ 笑)、そうした時にマスクをして出勤する。
普通なら「風邪?」「大丈夫?」「無理しないでね」が優等生。
(・・・いやいやこれ、たぶん言われる99.9%はこうだと思う。正直、自分でも言っているけど聞き飽きた)
でも、そんなときに敢えて
「だめだよ~朝までカラオケしてちゃ~~何大熱唱したの??」とか
「先週アルコール消毒が足りなかったんじゃないの、お酒の(笑)」とか、言ってくれた人がいたんです。
別に大したことないかもしれないけど、
「風邪?」➡︎「そうなんです」の流れからは明らかに違った。思わずどっちも笑ってしまった。
人を笑わせるって、この世界をちょっぴりハッピーにすることなんだと思った。
一番尊敬する上司は、いろんな仕事が立て込んで大変だなって様子の時に、必ず
「楽しそうじゃん」ってニヤっと笑って答える。すると不思議。なんだかクスリと笑って、「楽しいの、かも?」って思えちゃうのである。
本音では心配しつつも、どこかユーモアを忘れない。
直球ストレートを、変化球で返して、空気を変える。
そんなことが日々ひとことのやりとりでできたら、それだけで人の気持ちを1mmでも変えられる。
そんなウィットのあるオトナになりたいと思った日のことでした。
これからも超リアルで実践的な会話術、
具体例を用いてどんどん書いていこうと思います!